簿記3級?簿記とは?初心者に分かりやすく解説します。

お金の勉強

簿記の目的

学生の方も、社会人の方も、業種問わず、これから簿記をはじめようと思われてる方に分かりやすく解説していきます。

“仮に、皆さんが金融商社の社員とします”

あなたに「私のA社に500万円貸してくれませんか?」という客が訪ねてきたとします。

あなたはA社に貸しますか?「このA社は大丈夫なのか?倒産などはしないだろうか?」と考えると思います。

良い会社?悪い会社?は何をもって判断するのでしょうか?

判断するためには2つの書類を作成(これは会社ごとに作成される書類を指します)。

この書類を見れば、A社がどのような財産をもっている?借金はどれくらい?利益はどれくらい?など情報が分かります。

この2つを総称して「財務諸表」といいます。

簿記の目的は、この2つの書類を作成し会社に対する判断を誤らないようにすること。

会社の健康状態とでも言えます!

  • 人の健康状態は健康診断書があれば分かりますよね。
  • 会社の健康診断書は簿記で作成した書類で分かるということです。いわば会社の健康診断書です。
簿記の目的としては以下の流れのようになります。
貸借対照表(財政状態) → 財産や借金の状況
損益計算書(経営成績) → 1年間の儲け
        ↓
経営管理に役立てる
利害関係者に報告する(※利害関係とは外部の人、つまり株主のことを指します)
        ↓
報告のために財務諸表(決算書)を作成する。
        ↓
簿記での会計は1年ごとに区切って利益や財産を明らかにします。
※この1年を会計期間」「会計年度」「一会計期間などと言います。

会社の財政状態と経営成績を経営管理に役立てる。

 

人と会社の立場を理解しよう

みなさんが会社を作り、商売を始めたとします。
自分で作った「会社」だからと言って「会社のお金」も「自分のお金」と一緒にしている人が、たまにいらっしゃいますが、そこは完全に別になりますので混合しないようにして下さい。
もちろん、自分で作った会社なので「私の会社」というのは全く構わないことです。
ただ、理解して頂きたいのは、自分と会社は一心同体だから会社のお金を自由に使っていいということではありません。
そこはきちんと区別する。
簿記の学習では「人」と「会社」を分けて考えなければなりません。

簿記の種類

簿記3級では複式簿記 ⇔ 商業簿記になります。

複式簿記の特徴として

  1. 取引を二面的に記録する「複式記入」
  2. 財政状態(ストック)と経営成績(フロー)の2種類の情報が得られる。

※簿記の業種による分類だと「商業簿記」「工業簿記」「農業簿記」「銀行簿記」などに分けられる。

簿記3級だと複式簿記の商業簿記と覚えておくだけで問題ありません。

 

ここまでは簿記の「目的」「会社と人の立場」「種類」を説明しました。

 

それでは次に、資産負債純資産の種類についても説明します。

【資産】お金を稼ぐ源泉となるもの(カネ、モノ、権利)

現金、備品、車両、建物、土地、売掛金、貸付金

※これらは、全てお金を産み出す資産として考えます。

※ちなみに備品とは(机、椅子、パソコンetc)のことです。

【負債】金銭など支払わなければならない義務(将来的に支払うこと)

買掛金、借入金

※買掛金とは、先に、商品を仕入れて支払いは後日に清算する。

また、お店で飲食したとして、会計をクレジットカード支払いにした場合は、後日、クレジット会社(信販会社)からお店へ金額が支払われるという感じです。

他にも当座預金、小切手、手形を振り出すなどありますが、ここでは割愛させて頂きます。

【純資産または資本】

【資産】-【負債】=【正味財産】つまり純資産(資本)

※簿記では純資産(資本)の管理が非常に重視されます!「利益」は商売を通して純資産(資産)が増えることを意味します。

簿記の資格を取得すると就職活動、転職する際は有利になる?

ビジネスの視野が大幅に広くなります。
また転職でも武器になる。
【簿記の種類と段階】
  • 簿記3級

(合格率:40%~50%) 

平均年収=200~350万円

  • 簿記2級

合格率:20%~40%) 

 平均年収=300~650万円以上

  • 簿記1級

(合格率:10%)     

平均年収=500~700万円以上

※合格率&平均年収は、あくまでも平均ですので参考程度に。
簿記3.2.1と段階が上がるごとに難易度は高くなります。
  • 簿記3級だと会計事務、商店や小規模の経理。
  • 簿記2級だと中小企業(大手企業)会計処理、財務、経理。
  • 簿記1級だと大企業(上場企業)会計処理、財務、経理。
簿記の資格を取得すると「ファイナンシャルプランナー」「税理士」「公認会計士」と、さらなるスッテップアップした目標設定も可能です。

さまざまな資格がある中、資格によっては、職場では価値ある資格だけど、私生活でも役に立つのかと聞かれると?そうでもない資格も沢山あります。

簿記なら職場はもちろん私生活でも力を発揮します。

必ずしも取得を目的としなくても学ぶだけでも財産になるのが簿記という魅力です。
また簿記は「確定申告」する際にも必要な知識となります。
また将来において何がキッカケで新しいことにチャレンジするか分かりません。
最低でも簿記3級の知識があると資産と負債の違いも分かるようになります。
簿記を学習するメリットとして超絶役に立ちますので自信をもってトライしてみて下さい。
また就職、転職する際でも企業の決算書を読み解く力が身に付きます。
決算書が読み取れるということは「この会社は赤字経営」「こっちは黒字経営!」と判断ができるということです。
もちろん後者の方が就職先としては望ましいですよね!!
株式投資や不動産投資する際にも決算書が読み取れたり、確定申告する際の知識にもなります。
「簿記」というのは、こんなにも素晴らしいことなのです。
正直メリットしかないと思っております。

【最後にまとめ】
  • 資格取得目指して中小企業から大企業(上場企業)まで目指せる。
  • 転職でも有利
  • 必ずしも資格取得しなくてもいい
  • 資産と負債の理解ができるようになる
  • 資産運用していく際に役に立つ
独学でも簿記3級は取得可能ですが、誤った学び方をする方がいらっしゃいますので、きちんと学ばれた方が良いかと思います。
【2020年の試験日程&受験料】
※資格取得を目指す方は試験日を参考にして勉強するといいかもです。

 

【簿記の勉強手段】

簿記学習を検討されている方の力になれば幸いです。
最後までお付き合いありがとうございました。
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